【大阪新世界】串カツで有名な新世界は危険なエリア？治安はどうなの？

2023.4.28

令和となった今でも昭和レトロ感にあふれる街大阪新世界。
大阪の観光地を代表する通天閣や、たくさんの串カツ屋や射的屋が立ち並び週末には観光客で賑わいます。今となっては、大阪を代表する観光地となりましたが治安が悪く危険といった昔のイメージが今でも残っていることも事実。
でも、昔のイメージで避けて通るのはもったいないぐらい今の新世界は魅力的な街です。

今回は、そんな激動の歴史がある新世界に半世紀以上住み今は新世界連合会長を務める近藤さんに、街の歴史をお伺いしました。この記事を読んでいただくと、今の過去・現在・未来の新世界を知ることができて治安が悪くて危険といったイメージが無くなり、新世界を楽しむことができますよ。

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生まれも育ちも新世界で今は新世界連合会長を務め、街の第一人者である近藤さん。お家はおじいさまの代から新世界でニュー三共というパチンコ屋を営んでいました。当時のパチンコ台は、今の機械式のパチンコ台とは異なり、台と台の間に従業員が入り下に流れたパチンコ玉を手作業で上に上げる必要があったそうです。

近藤さんが小学生だった1960年代当時、日本は高度経済成長期で、更に大阪万博の建設も重なり、多くの日雇い労働者が西成に集まっていた時代。人手不足もあり、現場仕事の日当も良かったそうで、稼いだお金を新世界のパチンコ屋や映画館、立ち飲み屋で景気良く使ってくれていたそうです。そのおかげもあり、新世界は娯楽の街としてかなり潤っていました。
その頃の新世界にはまだパチンコ屋は少なく、配給会社直営の映画館がたくさん立ち並ぶ街だったそうです。当時話題だったゴジラ映画、ガメラ映画をすぐに観れたと当時を振り返る近藤さん。

そんな街が80年代頃に変わり始めます。一般家庭にカラーテレビが普及し始めたことによって、映画館が衰退し数が減っていきました。その映画館の跡に入ったのがパチンコ屋で、街は徐々にパチンコの街へと姿を変えていきます。一時、この小さな新世界のエリアに大きなパチンコ屋が10件以上並んでいた時期もあったそうです。
そして娯楽の街として賑わい続けた街を大きく変える時代がやってきます。

90年代、バブルの崩壊です。日雇い労働者は景気の影響を真っ先に受け、仕事が減少していき街の労働者も減っていきました。当然のことながら、お客を失ったたくさんのパチンコ屋は閉店を余儀なくされ街はどんどんと活気を失っていきました。更に悪いことは重なり、西成でのデモや暴動などの様子がテレビによって全国に知られる事となりました。
治安が悪く、危険な場所で近寄り難いといった街のマイナスのイメージが定着したのはこの頃です。

とは言え、エリアとしては難波や天王寺、梅田などの繁華街へアクセスが良く、交通の便も良い場所。 1997年にエリアの賑わいを取り戻すため、スパワールドやフェスティバルゲートなどの娯楽施設がオープンします。
2000年代には串カツ人気に火が付き、パチンコの跡地は大型の串カツ屋へと姿を変えていき、修学旅行生などの団体旅行客がたくさん訪れるようになりました。
そしてコロナ渦前の2010年代後半には、日雇い労働者がかつて利用していた簡易宿舎を改装した低価格ホテルにインバウンド旅行者が押しかけ、インバウンドバブルが到来。コロナが落ち着き始めた現在では、国内海外問わず老若男女が訪れる大阪名物スポットとして賑わいをみせています。

これからの新世界はどのように変わっていきますか？との問いに
「未来のことは誰にも分からん。でも【大阪と言えば新世界】と言われる街にしていきたい。」と話す近藤さん。「この街には、新しいものを受け入れ、来るお客さんを楽しませる精神が文化として根付いている。」街の人々が中心となって激動の時代を生き抜いてきたからこそ、他の街には無い多様性に溢れた魅力が詰まっている新世界。

半日だけでは感じ足りないほどの魅力を、ぜひWillows Hotelに泊まって体験してみてはいかがでしょうか。

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